基幹科目:パワーエレクトロニクス応用
教員名
花本 剛士
単位数
2単位
開講学期
第1学期・2Q
目的と概要
電気エネルギーは、容易に他のエネルギーに変換できることや、応答速度が速く出力制御が可能であるなど人類にとって必要不可欠なエネルギーとなっている。パワーエレクトロニクスは、電力用半導体素子を用いて電力を制御する技術であり、電力の有効利用と高精度な制御とが同時に実現できるため様々な分野で活用されている。本講義では、電力変換技術や電動機駆動制御などのパワーエレクトロニクス応用技術について学ぶ。さらに具体例として今後の発展・普及が期待される電気自動車の動向についても説明する。
授業計画
1. パワーエレクトロニクス概要
2. 電力用半導体素子
3. DC-DC変換
4. DC-AC変換(単相インバータ)
5. DC-AC変換(三相PWMインバータ)
6. 電動機の種類と駆動原理
7. 座標変換と交流電動機の数式モデル
8. 電動機駆動制御への応用(ベクトル制御)
9. 制御系設計の基礎(ラプラス変換と状態方程式)
10.制御系設計の基礎(フィードバック制御)
11.オブザーバによるトルク・速度制御手法(同一次元オブザーバ)
12.最小次元オブザーバと外乱オブザーバへの適用
13.位置速度センサレス制御系への応用
14.電気自動車への応用(1) EVとガソリン車の構造上の違い
15.電気自動車への応用(2) 今後のEVの動向・方向性
授業に対する
準備事項配布資料を事前にダウンロードし、必ず一読した上で出席すること
講義中に説明した回路を各自PSIMやscilabを用いて確認し、理解に努めること
成績評価方法
「受講態度」、「課題提出結果」によって評価する。
履修上の注意
以下の科目の知識があれば好ましい
電気機器、制御システム、エネルギー伝送分野。
上記分野の習得のために幾つかのシミュレーションソフトウェアを使用して自習することが望ましい。パワーエレクトロニクス分野としては「PSIM デモ版」を、制御系設計ソフトウェアとして「scilab」がフリーソフトウェアとして使用できる。これらについての簡単な説明も授業中に行う。
教科書・参考書
教科書は使用せず、授業資料はLive Campus上にて配布する。